転職に向けて

これなーに

転職のタイミングで何を考えているかを書いておく。
事業会社から受託(機能)会社に行く。
考えたことや大切にしたいことなどを記載。

目次

簡単な経歴

社会人歴14年。
在籍会社数4つ。
次で5つ目。

No 種類 役割 在籍期間 やったこと
1 独立系SIer SE 2年 java、C、SQL、概要設計、テスト、リリース管理
2 広告ビジネス(機能会社) データサイエンス 4.5年 PM/PL|python、プロジェクトリード、画像解析、アクセスログ解析、外部講演、パートナー採用
3 Deep Learning StartUP(受託・自社サービス会社) 2年 マネージャー 画像解析、プロジェクトリード、グループマネージ、目標設定、評価、採用面接
4 フリーランス 機械学習エンジニア 2年 pytorch、画像解析、API開発、バッチ開発
5 転職サービス(事業会社) データサイエンス 3年 pytorch、レコメンドアルゴリズム

データ活用でビジネス貢献をすることをNo2以降ずっとやってきていて、
Deep Learing、画像解析・レコメンド、マネージャー、PLが強み。
データ活用は、PLからスタートしており、ゴリゴリの技術者ではなく、技術を知ってビジネス貢献するタイプ。

転職について

主にNo5の会社についての話を記述していく。
振り返ると、No5は結構多くのチャレンジがあった。

1) 初めてのレコメンドへの挑戦。
2) データ解析においてはジュニアではなく、シニアな立ち位置。
3) 初めての事業会社。

1) 初めてのレコメンドへの挑戦

個人的にはこれが大きな挑戦だと思っていた。なぜなら初めての挑戦だったから。
しかし、振り返ると1)は大したことがなかった。
画像解析でDeep Learningに慣れていて、レコメンドもDeep Learningで発展していたので、ジャンプアップできると思っていた。
実際Bertを用いたレコメンドや、RecBoleなどを用いたレコメンドを商用環境で試して、KPIを向上させることができた。
なので、1)に関してはかなり良い成果を残すことができ、個人としてもレコメンドでの成果創出や知識・スキルがついたと思う。

2)と3)が想定していない挑戦だった。
両方とも非常に重く、転職のきっかけとなっている。

2) データ解析においてはジュニアではなく、シニアな立ち位置

これは入社前に想定していなかった。1)が目に見えやすい大きな挑戦だと思っていたこともある。
具体的には、DS組織に所属していたのだが、ほぼ新卒。10人いたら7人は社会人歴3年未満のような状況だった。
また、自分以外でデータサイエンスに精通している人間もほぼいない状態だった。
こういう状況だと、詰まった時に誰かに相談ができず、Githubのissueで質問したり、コードをデバッグして理解・修正するしかなく、相談相手が欲しいと切に願う状況が続いた。

3) 初めての事業会社

No4までは、多数の会社やサービスを相手にデータサイエンスをビジネス接続していた。
例えば、様々なサービスの企画者が色んなことをやりたいと相談してくれて、それを実現するという形。
しかしNo5は、主要サービスは1つのみであり、基本的にはそのサービスをひたすらに磨いていくことが求められる。

受託会社と事業会社については、自分なりにも整理したいので少し詳細に書いてみる。

受託会社と事業会社

受託会社と事業会社でのデータサイエンスの違いみたいなものを個人的にまとめてみる。
(事業会社は1社しか経験していないため、バイアスがかなりある前提で)

No 項目 受託会社 事業会社
1 大切にすること 複数のサービスへの横展開性、技術的な挑戦 スピード、社内リソースとのシナジー
2 世の中にサービスを出す ハード イージー
3 扱えるデータや技術の種類 多い 少ない
4 好まれる動き方 サイエンス アナリティクス

繰り返しになるが、主観であり、事業会社は1社しか見ていない。
また、受託的な動き方が多かったため、私自身にバイアスもある。
ここでいう事業会社は、営業部隊が多いような会社をイメージすると良いのかもしれない。
例えば、SanSanやエムスリー、Layer Xなどのような、技術に明るい人が上にいるような事業会社は
これに当てはまらないんじゃないかと勝手に思っている。

大切にすること

受託会社の戦略は、横展開にあると思う。
一つのソリューションを型化し、複数に展開していくことで売り上げを拡大していく。
サービスの提供もまさにそうで、SaaSなどにして複数社に展開していく。
そのため、受託会社は常に競合他社と比較される。
GoogleAmazonですら、GCPAWSの機能の違いはどうなの?とか言われる。
案件を実施する場合においても、受託会社なら直接コンペで競うことだってある。
すなわち、競合との機能的な差別化が必要となる。案件であっても、他社よりも良いコスパが大切になる。

一方で事業会社では、特定の事業の売上目標や利益目標があり、これの達成が最重要事項となる。
(もちろん、受託会社にも売上目標があるが、特定のサービスでの売上目標ではなく、様々な案件などの実施の積み上げになる。)
そしてその目標は、半年/1年/3年といったスパンで設定されており、基本的に半年間での売上目標などを立てて実施していく。
よって、スピードが非常に大切である。
また、社内のリソースの有効活用も大きなファクターである。
例えば営業の人が多ければ、営業の人たちの支援になるような取り組みはインパクトが大きい。

細かく上げるともっとあるが、大きな違いはこの辺りにあるような気がしている。

世の中にサービスを出す

これは、ほぼ間違いなく受託会社<事業会社だと思う。
事業会社は、データ活用のお膳立てができている前提で。
お膳立てとは、活用できる基盤があるという意味。
0からやりますって状況なら何故やるのかなどを頑張って伝えていく必要があり、それは非常にハードである。
すなわち、データ活用での成果創出の実績がある程度あれば、事業会社は作って世に出すことが比較的容易である。
これを作り上げられる人間は、とても貴重。
一方で受託会社の作ったものが世の中に出るには、依頼者側の都合次第だったり、期待値コントロールが重要となる。
依頼者に、「ごめんやっぱ時間取れないから無理!」って言われたら基本何もできることがなかったりする。
それでも導入してもらうことが必要なので、ここは胆力が必要だったりするが、案外「じゃあ他の案件やっておくのでまたタイミングあったらやりましょ!」って返答でも良かったりする。
何故なら、「止めるね」って言われても、やることをやっていたら受託会社にお金は入るから。

この辺りが違いかな。
しかし事業会社でイージーと言ったけど、実はハードな点もあって、
それはデータ活用に優先順位が高く位置づけられるかってポイントがある。
事業会社ではみんなで一つのサービスを磨いているので、他の人たちも色んなアイディアを持っている。
その玉石混合の中で、データ活用を何故やるのか?を説明しないといけない点は常に存在しており、ここが上の人間の力がどんなものかが大切になるポイント。

扱えるデータや技術の種類

これは受託会社>事業会社だと思う。
事業会社の扱う範囲にもよるけど。
例えば、画像データとテキストデータとアクセスログ全部使いたいってなった場合、特定の事業会社だと難しい場合がやっぱりある。
画像データはあんまり意味を持たないよねとか、アクセスログないよとか、そのデータ扱っても売上に関与できないとか。
一方、受託会社はやると決めればやれる可能性はある。(実際に、成果創出できるかどうかは話が別。)
また、新しい技術への挑戦も受託会社>事業会社だと思う。
受託会社は、大切にする観点が競合との差別化だったりするため、これは生命線と言っても過言ではない。
一方、事業会社の大切にすることは、自社サービスの売上の最大化であるため、新技術への挑戦は劣後する場合が多い。
(経営陣の大切にする観点次第)

好まれる動き方

受託会社はサイエンスで、事業会社はアナリティクスだと思う。
これは、大いにバイアスがあると思っているので、あくまで自分の振り返りの中での話。
特に、営業職が多い会社だったことが要因としてあると思う。

会社のリソースを有効活用することが、やはり会社にとってはとても大切で、
それが何を意味するのかって感じかな。
例えば営業職が多いのであれば、営業職の人を支援できると強くて、
営業職の人を支援するなら、データ活用においては解釈性が大切なので、ブラックボックスなサイエンスではなく理由がわかるアナリティクスが良いんじゃないかと感じる。
繰り返しになるけど、上の方の人間のリテラシーや戦略によるところが大きいと思う。

こんな違いを持つ、事業会社で働くという観点を、大きな挑戦であったけど見逃していたような気がしている。

なぜ転職するのか?

前置きが長くなったが、転職理由を挙げておく。

  • 扱えるデータが限定的で、サイエンスとしての自分の成長を感じにくい
  • 周囲のレベル感をもっと上げたい
  • もっとサイエンスに理解のある会社で働きたい

アクセスログを用いたレコメンドを3年もやっていると、もっと色々なことがしたくなってきてしまった。
特に、ここまでで画像解析を用いた異常検知とかも経験していると、もっと色んなことに活用できるのになぁの思いが強くあって。

周囲のレベル感は育成でも上げられるけど、サイエンス人材がほぼ入らないので、地道すぎてキツかった。
特に上の人間のデータ活用での成功体験がアナリティクスにしかなく、サイエンスでの成果創出を見せても検討に入っていかない and ジュニアメンバーの引き上げが優先順位が高かったため、将来の期待が持てなかった。

上記二つにダイレクトで効くんだけど、やはり上の人間の過去の成功体験が鍵だと思う。
これをメインミッションにした会社だったり、色々な種類のデータや技術に触れられるところでこそ、自分はもっと活きるだろうなぁ感があったんだよね。

転職先でやりたいこと

ということで、改めて転職先でやりたいこと。

1) 周囲と協力して成果創出する 2) 多様なデータ・技術に触れる

1) 周囲と協力して成果創出する

上位陣とは、視点を大きくぶらさずに進んでいきたい。
特に、将来をどう見ているかをしっかり目線合わせをしていきたいなぁ。
人間同士なので、必ず視点はぶれるけど、そこは会話と自分のエゴの出し具合を調整して長期的に成果創出を一緒にしていきたいし、
成果創出のための武器として仕事をしていきたい。

2) 多様なデータ・技術に触れる

これは自分の転職理由として大きいため、ここはブラさないようにしたい。
幸い次の会社は、日本で最も多様なサービスを持っていて、それを扱う機会に溢れた会社だと思う。
天邪鬼なのではなく、自分の社会への提供価値を最大化するための戦略として、多様なデータ・技術に触れることをしたい。
また、当然ながら成果につながることをする。
これがないと、ただのやりたいことをやる人間になってしまう。超基本。
また、海外サービスでの売上比率も大きい会社のため、英語を頑張っていく。

アクションプラン

ここまでを踏まえて、アクションプランをざっくりと考える。

No 種類 内容
1 インプット 周囲がどんなサービス・どんな技術利用・どんな仕事の仕方をしているかに興味を持ち把握する。
2 アウトプット 何を考え、何をして、それがどういう意味を持つかを常に記述していく。
3 英語力 自分の技術視点や提供先を増やすために強化する。
4 コミュニケーション 短期的なタスクだけでなく、年間、中期(3年)、長期(5年10年)の話もちょいちょいしていく。

2,3については、もっと詳細にブレイクダウンできそうだから別記事にしようかな。

でも、こんな感じで次の職場で頑張っていきたいなぁ。
これを1年後とかに見て、振り返っていきたいね!